2018-2019年度

​公益財団法人JKAの補助事業「関節の拘縮予防を目的とした空気圧リハビリ運動システムの開発」

​図1 理学療法士による拇指関節リハビリ運動装置の評価

​図2 足関節リハビリ運動装置の整骨院におけるユーザ試験

1.研究の概要

 2018年度および2019年度に、公益財団法人JKA機械振興補助事業「関節の拘縮予防を目的とした空気圧リハビリ運動システムの開発」による研究を実施しました。

 

​ 本研究補助事業では、手指関節および足関節を対象としたリハビリ運動装置を、空気圧ソフトアクチュエータを用いることで開発しました。本リハビリ運動装置は、空気圧ソフトアクチュエータを手指、手の甲、足部などに直接作用させることで複数の運動を行うことができる点が特長です。

 

 手指関節リハビリ運動装置は、拇指と拇指以外の4指と手関節(手首)に分けて装置を開発しました。拇指関節リハビリ運動装置の動作試験では、手掌方向へ閉じる動作である掌側内転、尺側内転、屈曲の3種類と、開く動作である掌側外転、橈側外転、伸展の3種類の動作を検証しました。また、拇指以外の4指と手関節(手首)を対象としたリハビリ装置の動作試験では、屈曲と伸展動作を検証しました。次に、足関節リハビリ運動装置では、底屈、背屈、内反、外反の4種類の動作を検証しました。

2.研究の目的と背景


 現在日本は人口の減少、高齢化が進んでいます。高齢者は、けがや病気が原因で介護が必要になる場合が多く、要介護者は、理学療法士らによる継続的なリハビリテーション(以下、リハビリと略す)が必要です。しかし、リハビリを受けたくても十分なリハビリを受けることができない「リハビリ難民」と言われる人が増加しています。この問題の1つの理由として、国が医療費削減のために実施したリハビリの日数制限が考えられます。リハビリは、疾患別に1年間に受けられる日数が制限されており、それを超えると保険医療でリハビリを受けることができなくなるのです。

 

 この問題への対応として需要が高まっているのが、保険適用外の自費リハビリ施設です。自費リハビリ施設では、VR(仮想現実)やロボットを用いたリハビリが積極的に採用されているため、高齢化に伴いこれらの技術を用いたリハビリ装置の需要が高くなることが予想されます。

 これらの背景より、本研究の目的は、日常生活において重要な関節であり、かつ関節の中でも拘縮の発生頻度が高い手指関節、手関節(手首)、足関節を対象にしたリハビリ運動装置の開発です。

 

 従来のリハビリ装置では困難であった複数の関節可動域訓練運動を、独自に開発した空気圧ソフトアクチュエータを用いることで実現し、患者の社会および日常生活への早期復帰を支援することを目指しています。

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